聴くことにより

私は、人と話すことが好きですが、それにもまして講演やインタビューなど、人のお話しを聞くことが大好きです。自分が経験できない人生や、考え方の違いを知ることはとても興味深く、自分の小さな世界が少しずつ豊かになっていく喜びを感じるからです。

この世界の様々なことが不思議で “なぜ? どうして?”と母や先生に質問ばかりしている子供だった私は、小学生の頃、母に、なぜ耳は二つあるのに口は一つなのか、と聞いたことがあります。

“人と話をすることは大切だから口があるけど、聞くことは、それよりもっと大切なことだから神様は耳を二つ下さった”と母は言いました。

なるほど。

多くのことは、聞くことから始まります。日常的な事はもちろん、言葉を覚える時、学ぶ時、仕事をする時。最初はよくわからなくても何度も聞き、教えてもらっているうちに少しずつ理解できるようになっていきます。

聞く、は聴くとも書きますが、聴くという行為は その漢字の中に使われている字のように耳はもちろん、目も、心も、話し手の方へ向けて、その言葉の意味を、しっかり受け止めようとすることだと思います。

誰もが、大好きな人の言葉であれば、一言も漏らさず聞きたいはず。そして自分の思いも、その人に聞いてもらいたいのではないでしょうか。

それは、聞いてほしい=(わかってほしい)、聞きたい=(わかりたい) ということで

その根底には、愛の交流があるからだと思うのです。

あなたが、今はまだ知らなくても、あなたのことを誰よりも大切に思い、気にかけ、愛している方がおられます。あなたが生まれる前から、そして今もこれから先も、変わらずにあなたを愛して下さる方。そのイエス・キリストの、愛に満ちた言葉を、耳だけでなく心も開いて、ぜひ聴いてみて下さい。

色々な人のお話しを聞くことで、私の世界は豊かになりました。その中で何よりも豊かにしてくれているのは、イエス・キリストの言葉を聴くことです。あなたと一緒に、聴き続けていきたいと願っています。

信仰は聞くことによって、しかもキリストの言葉によって始まるのです」   ローマ10:17(聖書)

この文章はいずみ教会のメンバーによる